ここにくると
なぜかおちつく
ここにいると
なぜかなつかしい
—ふるさとの杜墓苑の里山保全の取り組み—
—ふるさとの杜墓苑の里山保全の取り組み—
ふるさとの景色とは美しいものです。きっと世界中探し歩いても、ふるさとより美しい場所は何処にも見つからないでしょう。
ふるさとの杜墓苑の高台から景色をながめると、この土地がもつエネルギーのようなものを感じます。広い空、遠い山、森の向こうに町が見え、手入れされた田畑に稲が植えられ、集落があり、農道を散歩する人がいて、どこかで子どもたちの声がしています。
そんな当たり前に思っていた風景がこの頃、何かとても尊いものに思えるようになってきました。
東北の震災の時、永年住み慣れた町が津波によって一瞬のうちに破壊され、瓦礫の山になってしまう映像をニュースで何度も見ました。その映像を見ながら「ふるさと」とは決してあって当たり前のものではなく、こわれやすく、その土地に住む人々の不断の努力と労働によって維持されてきた創造物だったと気付かされました。
この墓苑から見える景色も、私たちの先人たちが、何百年も何千年もかけ、草を刈り、水路を通し、作物を作り、来る日も来る日も黙々と汗を流し続けてできあがった、この土地に生きた人々のモニュメントのようなものです。
だからこそ、そこに立つと、多くの名もなき先人たちの励ましを受けているような思いがし、寂しさや憂いが癒され、また一歩を踏み出す勇気をいただけるのだと思います。
私たちもまたこの土地に住むものとして、僅かでも自分の汗をこの地に落としておきたいと願っています。農業組合や消防団の皆さんと協力して米を作ったり、どうしても耕作できなくなった農地は花畑にしてミツバチを飼い、この「ふるさと」の景色を守ろうとしています。
「ふるさと」より美しい場所はどこにもありません。
「ふるさと」は多くの人がその価値に気付き、守り続けなければ存続できません。
私たちの「ふるさと」を守る活動にどうかご協力ください。